ストーカー

間違いない
ここにあのおっさんがいるんだ

何故、隠れる？
まさか、本当に俺をストーカーしていたのだろうか

俺はその場で待つことにした
しかし、一向に出てくる気配がない

俺はまたノックしたが、やはり反応がない

このまま無視を決め込む気か？

そうはいかないぞ

俺は隣の個室に入って、今度はそこからノックをしてみせた

「なっ・・・」

声が聞こえた
横からノックが来るとは思わなかったのだろう
つい声が出てしまったようだ

確定だ
あのおっさんだ

こいつ
いったい何が目的で俺をストーカーなんてしたんだ？

どうしてやろうか
ここで話しかけてみるか

もしくはもういっそ上から覗き込んでビビらせてやろうか

と思ったところで、隣で扉が開く音がした

しまった
このまま逃げられる

俺も個室のドアを開けようとしたが、その前に開いた

あのおっさんがいた

おびえた顔をしてはぁはぁ荒い息をしている

「おい！　なんだよ！　俺に何のよ・・・」

ドスッ