面白かった幽体離脱体験
投稿者:ナタ (21)
僕が高校生の頃の話です。
その頃、住んでいた自宅を改築していました。改築といっても節税上の名目でほぼ新築でした。1階の一つの部屋だけ残してそれ以外は取り壊して建て替えをしていました。近くにアパートを借りて5人家族で生活していました。アパートは狭く、一人部屋はありません。
その日は試験期間ということで、僕は改築している取り壊していない部屋で勉強していました。その部屋以外は取り壊されその時は柱だけの状態でした。足場は土台剥き出しです。
夜中に襖をそっと開けると、真っ暗な家の中で目を凝らすと柱が見えるといった、とても不気味な状況でした。遅くまで勉強をしていたので、そのままその部屋で寝ることにしました。僕はあまり怖がりではないので、そんな状況でも普通に眠れると思っていました。
持ち込んだ布団を敷き、電気を消して寝る体勢になりました。僕は入眠も早く、眠れなくて困るということはあまりありませんでした。でも、その日はなぜか寝付きが悪く、なかなか眠りに入れませんでした。慣れない場所で寝ているからかなと思いながら、それでもそのうち睡魔がやってきて、やがて眠りに落ちていきました。
どれくらいたったのか、その時何時なのかわかりませんが、自分の身体が宙に浮いてる感覚を覚え目が覚めました。気がついた時には自分が寝ている少し上に自分が浮いています。浮いているのですが、すごく不安定でじっとしていられず、ふわふわと部屋の中を漂っていました。
そして次の瞬間ものすごいスピードで自分の身体が襖の方に飛んでいきました。自分ではどうやっても制御できず、「うわ、ぶつかる!」と思った次の瞬間、襖をすり抜け柱剥き出しの家の中を漂うことになりました。
僕は面白く、このままどこに行ってやろうかと考えました。しかし、もう半分の思考の中には戻れなかったら僕はどうなるんだろうと不安にもなりました。このまま遊びに行くか、自分の身体に戻るか少し考え、賢明に戻る決断をしました。
その頃になると自分の思うままに動くことができていました。どう戻るかわかりませんでしたが、自分の身体の上で仰向けの状態になり、自分に重なるように降りていきました。次の瞬間自分の身体に戻った自分の目が覚めて幽体離脱は終わりました。
その後、もう一度してみたいと何度も思いましたが、一度も離脱はできませんでした。「夢」だという人もいます。でも僕の話す内容が具体的なので、信じてくれる人の方が多いです。
あの時、戻らずにどこかに遊びに行ったらどうなってたんだろうと考えることもあります。本当に不思議な体験でした。
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