真っ赤すぎる美白クリームの話
投稿者:希子 (19)
10年以上前、数か月の語学留学に行っていた時に、Rさんというスペイン女性と同じクラスになりました。仲良くなっていつもおしゃべりに興じていましたが、ある時彼女が話してくれた怖い話をご紹介いたします。
RさんのいとこのAさんは、美容に余念のない30代女性(当時)で、新発売のコスメやスキンケア製品はいつもチェックしていました。ある時、ドラッグストアで新発売の美白スキンケアクリームの試供品をもらい、その夜早速開けてみると、パウチパックの中から真っ赤なクリームがどろり、と出てきて仰天したと言います。
慌てて注意書きを見てみると、「トマトの美容成分をたっぷり使った新感覚製品」という風にキャッチコピーがありましたので、そうかトマトの色がこんなに出ているんだ…と思い、気を取り直してお肌につけてみたそうです。しかし、翌朝見てみると何だか顔がミートソースを塗ったような汚れ方でしたので、「リピートはありえないわ~」と思ったそうです。
少し後、同じドラッグストアで顔見知りの薬剤師に会い、前回の試供品についてちょっと文句を言ったそうです。「いくらトマトのクリームだからって、あれだけ赤が濃いのはちょっとね」等と。その女性薬剤師は首を傾げて、「えっ?私も同じのを使ってみたけど…そんなに濃くはなかったよ?せいぜいピンクというか」と言いました。そこで、Aさん自身も何となく変な気がしたという事です。
さらに数週間後にAさんがドラッグストアに行くと、陳列棚の所に空白があって「製品回収のお知らせ」が貼ってありました。そこに表示されていたのは、まさにAさんが試供品をもらったあのトマト成分の美白クリームだったのです。回収の理由はそこに記されていませんでしたが、後からAさんがネットの掲示板などで拾った情報によると、どうも製造中に人身事故があったらしい…というのです。
ここでRさんは私に話すのを止め、「わかるかなあ」とたずねました。
私にはもちろん意味が分かってしまいましたので、「そういう事、スペインでは結構あるんですか…」と恐る恐る聞きました。
Rさんは苦笑して「残念ながら結構あるのよ。ここに来るちょっと前なんだけど、ローカル新聞で、パンの中から体の一部が出てきたっていう記事を読んじゃって…しばらくパンが食べられなくなった。」
国を問わずによくある話…なのでしょうが、やっぱり怖い事に変わりはなく、私もその後しばらくは、試供品をいただくのをためらってしまいました。
赤いクリームというか、リキッドすぎないか?
そんなに赤かったらにおいでわかると思う
血とかやったら、時間経ったら色変わるやろに
若い女子を天井から逆さにぶら下げ、切り刻んで生き血を浴びる年増女の出てくる映画を思い出しました。
アドレノクロムとかいうよく分からん映画を思い出した