知らないおじさん
投稿者:掃除屋さん (4)
うちの叔母のお話です。
もしかしたら、うちの家系の、血筋のお話かも知れません。
叔母が小さい頃、家の中に家族ではないおじさんがいたそうです。
一回だけというわけではなく、普通に、住んでいるようにいたんだそうです。
でもそれに気付いているのは叔母だけだったようで、そしてそのおじさんは怖いおじさんではなく、ただ存在しているだけだったようで、だから叔母は特に誰にも言わずに、ずっと過ごしていました。
そして叔母も成長し、家にいる時間も短くなっていき、いつの間にかおじさんはいなくなっていたそうです。
それだけだったら、小さかった叔母の空想の話とか、思春期の幻覚とか、そんなふうに片づけられていたかも知れません。
叔母には兄がいました。
それが私の父なのですが、おじさんがいなくなってしばらくしてから、叔母が父に、そのおじさんの話をしたそうなんです。
そしたら父も、おじさんがいたのを知っていたそうなんです。
他の家族には見えていなかったようですが、父と叔母には見えていました。
そして家系を辿っていくと、父と叔母のおばあさんに当たる人が、見えるタイプの人だったそうです。
私は幸いその力は受け継いでいないと思っていたのですが、最近になって、気配を感じるようになりました。
仕事でアパートなどの物件を回ることが多いのですが、たまに明らかに嫌な感じの場所があるのです。
まだ、ハッキリ見えることはありません。
どうかその能力が開花しないよう、祈るばかりです。
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