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呪い・祟り

死堂鄭和(シドウテイワさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

祭り囃子
短編 2026/01/19 23:45 52view

俺が4泊5日で田舎のお祖母ちゃんちに遊びに行った時の話。
お祖母ちゃんの家は山に囲まれた自然溢れる村なのだが、東京で暮らしている俺は見たこともないような動植物なんかがたくさんいて、はしゃいでいたのを覚えている。

昼間は山の中を歩き回り、夜になれば檜の立派なお風呂に足を伸ばして疲れを癒やし、お祖母ちゃんが作ってくれた美味しいご飯で満腹になり、本当に来てよかったと思えるところだった。
俺が産まれる前にお祖父ちゃんを亡くしているからか、お祖母ちゃんは俺が遊びに来たのをとても喜んでくれていた。

夜も更けてきたので俺は空いている部屋に布団を敷いて眠りについた。
ところが、深夜に俺は目が覚めてしまった。
普段と違う環境だからかな?と思い再び寝ようとしたのだが、何かが気になって眠りにつけない。
よーく耳を済ますと、遠いところから何かが聞こえてくるのだ。

シャンシャン……
ピー…ピー…

ドン…ドン…

微かだが音が聞こえる。
何の音だろう?と思い窓から外の様子を確かめた。
かなり遠いところでいくつもの灯りが揺れ動いているのが見えたがそれが何かはわからなかった。
何か建物の灯りだろうと思い結局そのまま眠りについて朝を迎えた。

次の日も山や川で遊び、お祖母ちゃんの美味しいご飯をいただいて眠りについたのだが、やはり深夜に目が覚めた。
今度は昨日より音が近いところで聞こえているようだ。

シャンシャン…
ピーヒャララ…ピーヒャララ…
ドドン…ドドン…

よく聞いてみると、それは祭りなんかで聞く祭り囃子に似ていた。
だが、こんな深夜に祭りなんかやってるか?と思い窓から外の様子を見た。
今度は灯りの数も増えており距離も近くなっている。
何人か踊ってるような姿も見えた。
その中に、大学の友人Sの姿があって驚いた、なんで東京にいるはずのSがここに?!

俺は外に出てその祭り囃子のする方へ向かった。
木の陰からそっと様子を伺うとやはりSの姿があった。
他人の空似なんかじゃない、間違いなくSだった。

Sは無表情でただ音に合わせて踊っている。
それがあまりにも不気味すぎて怖くなり、俺はその集団に気付かれないようお祖母ちゃんの家に戻り布団に入って震えながら朝を迎えた。

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