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心霊

死堂鄭和(シドウテイワさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

白い写真と地下室
短編 2026/02/11 23:20 53view

これは私が4歳上の兄と心霊スポットに行った時の話です。
私が中学2年生の時でした、兄が私に「なあ、お前って隣町にある廃墟って知ってる?」と聞いてきました。
私も兄も心霊や怪談が好きだったのですが、その廃墟は知っているけど行ったことはない場所でした。
兄がそこに行ってみようと誘ってきたので、まだ昼を少し過ぎたくらいで外も明るかったので2つ返事でその廃墟探索に同行することにしました。
当時はまだ携帯電話やスマホなんてなかった時代なので、使い捨てのインスタントカメラと懐中電灯を持ち、兄の案内でその廃墟に向かいました。

その廃墟は隣町の外れにあり、周りを木々に囲まれた場所にありました。
草木をかき分けて進むと目の前に、2~3階建てくらいの高さがありけっこう大きな建物が姿を現したのです。
その大きさから、元は何かの施設だったと思われる建物ですが、木々に囲まれて昼間でも陽の光はほとんど入らず薄暗い雰囲気がしていました。
建物自体は長い間放置されているようでガラスは全て割れており中に入るのは容易でした。
1階の窓から中に入り、兄が懐中電灯で辺りを照らし私がインスタントカメラで写真を撮っていきました。

1階は受付のようなカウンターがあり、そのカウンターを囲うように6部屋ありました。

建物の両端には階段があり、どちらの階段を使っても上の階には行けるようでした。
部屋の中にはたくさんのガラクタや瓦礫が散乱しており、ときおり何かの書類らしきものやビンの蓋などが落ちているだけでした。
全ての部屋で写真を撮り終えたので建物左側の階段で2階に上がります。
2階はカウンターがないだけで1階同様に6部屋ありました。
こちらも1階同様にガラクタや瓦礫が散乱しており、1階同様に兄が照らして私が写真を撮って行きました。
2階もあらかた撮り終えたので同じく左側の階段で3階に上がります。
3階は広めの部屋が3部屋あるだけでしたが、どの部屋も1階2階同様にガラクタや瓦礫が散乱していました。
ヨウスケ「ここ‥なんの建物だったんだろう?」と言いながら廃墟の中を一通り周りましたが、特に異変もなかったのでもう帰ろうという話になりました。
3階の最後の部屋を撮り終えたので、上ってきた時とは逆側にある建物右側の階段で1階に下りました。

右側の階段から1階に下りると、1階を探索した際には死角で気付かなかった地下へ下りる階段を見つけました。
兄と目を合わせてから無言でその階段を下りて地下室へと足を進める。

階段を下りた先は50mくらいの廊下と左に2部屋、右に1部屋ありました。
まずは左手前の部屋に入る、そこも地上階の部屋同様にガラクタや瓦礫が散乱しているだけでした。
同じように兄が部屋を照らして私が写真を撮る、特に変わったことはないのでそのまま部屋を出て次は左奥の部屋に入る。
ここでも同じようにインスタントカメラのシャッターを切った瞬間でした。
ブオオオオオオオ!と突然前から強い風が吹いたのです。
ここは地下室、窓もなければ出入口は自分たちの後ろにある1か所だけ、前から風が吹いてくるなどありえない状況です。
兄を見ると「なんだよ今の?風なんてどこから?」と言ったので私だけが感じたわけではありませんでした。

今までの部屋と違い異変があったので気味が悪くなり早々に部屋を出て、まだ入ってない右の部屋に入ろうとしたのですが、右の部屋の前に来ると中からとんでもない異臭が漂ってきたのです。
地下室に下りた時にはそんな臭いはしなかったのに今になって突然鼻を摘まむほどの異臭が部屋から漂っているのです。
これは、異臭というか腐臭でした。
とても部屋に入る気にならなかったので私も兄もこの部屋の前を駆け足で通り過ぎ、階段を上がって外に出てそのまま家に帰りました。

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