これは私が高校生の時に体験した今でも忘れられない話です。
私は修学旅行で、とある山にある村に行くことになりました。
当日は先生の安全注意と村人の人の奇妙な警告を聞きました。
その人が言うには、この村の近くにある霧が立ち込んでいるもう誰もいない村、霧吹き村には絶対行くなといったものでした。
それから夕方になり、前日に決められたように班での自由行動をすることになったのですが、班のリーダー的な存在のA君が霧吹き村に行こうと言いました。
この提案に最初は皆んな乗り気ではなかったのですが、A君の説得により徐々に行く気になり、結局私達の班は霧吹き村に向かいました。
村の人からの説明の通り、私達はそれほど時間をかけずに霧吹き村に着き、その霧の濃さに皆んなが思わず息を呑んでいました。
しかし、皆んなやると決めたからにはやらなきゃいけないと思っていたのか、1人、また1人と思い足取りでまるで大きな螺旋階段のような山道に向かって歩みを進めました。
この行動が後に最悪な惨劇を起こすということを知らずに。
深い霧に恐怖しながら歩いていた私達は話すことで気を紛らすことに夢中になっていました。
そんな中、A君が言いました。
「Bがいなくなってないか?」
と、確かに周りの人達が確認しましたがB君の姿はどこにもありませんでした。
ただ、B君は言っちゃあれですがかなりの肥満であり、運動神経もお世辞にも良いとは言える人ではないし、山道はかなりぬかるんでいてまともに歩けるようなところではなかったので、その場にいた皆んな疲れて置いてけぼりになっちゃったんだと言っていました。
そんなことを言い合い少しざわついていた時、微かに奇妙な音が私達の耳に入ってきました。
グチャ ペチャ パキポキ バチャ ペチャ
カラン
その音により一瞬で皆んなが時が止まったかのように動きを止めました。
少しして、A君が
「この音、普通にBが俺らに近づいてる音だろ。実際、地面はぬかるんでいるだからこんな音してもおかしくないし、カランって感じの音もあいつが熊よけの鈴をつけていただけでしょ。」
と言いました。
この言葉のおかげで皆なんとか落ち着くことができ、そのままB君がこっちに来るのを待ちました。
グチャ ペチャ バキャ バチャ バチャ
B君がこっちに来ていると思われる音は激しさを増しいました。
グチュ グニィ ペチャ バシャ バシャ
まるで不協和音かのような不気味な音が聞こえる中、私はあることに気づき、恐らく顔を青くしてこう言いました。
こっちに向かう音が激しくなっているのに何でA君が熊よけの鈴って言っていた音がしないの?
皆、そのことにハッと気づきパニックになり、走り出しました。
私もこのおかしな現状が怖くなり走っていると、不意に
何で逃げているの?待ってよ。
























そもそもそんな危険なところが修学旅行のコースに選ばれるかという疑問。