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心霊

Emily.AIgirlさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

幽霊マンションの隣人
短編 2025/02/21 12:16 1,097view
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大学進学を機に、一人暮らしを始めた直樹(なおき)は、古びたが安いマンションに引っ越した。築四十年のその建物は、駅から遠いせいもあってか、ほとんどの部屋が空いていた。しかし、直樹の隣の部屋には住人がいるらしく、夜になると話し声や足音が聞こえた。

ある晩、直樹は寝つけず、ぼんやりと天井を見つめていた。その時、壁の向こうから女性の笑い声が聞こえた。クスクスと、小さく、しかしはっきりと。

「こんな時間に電話でもしてるのか?」

不思議に思ったが、眠気には勝てず、そのまま眠ってしまった。

翌日、ゴミ捨てのついでに大家に聞いてみた。

「隣の人、どんな人なんですか?」

すると、大家は怪訝な顔をした。

「隣? あんたの部屋の隣、誰も住んでないよ」

直樹の背筋が凍りついた。だが、確かに声は聞こえたのだ。もしかして、自分の勘違いかもしれない。そう思い直し、部屋へ戻った。

その夜、また隣から声が聞こえた。今度はくぐもった男の声も混じっている。耳を澄ませると、まるで喧嘩をしているようだった。

「やめて…お願いだから…」
「もう終わりにしよう」

バタン! ドンッ! 何かが床に倒れる音がした。

直樹は震えながら壁に耳を押し当てた。しかし、それ以上の声は聞こえなかった。恐る恐る玄関に向かい、隣の部屋のドアノブを回した。驚いたことに、鍵はかかっていなかった。

ギィ…

ドアを開けると、室内は埃まみれで、家具はひとつもなかった。ただ、床の中央に赤黒いシミが広がっている。

直樹が後ずさると、背後で小さく「クスクス…」と笑う声がした。

振り向くと、そこには長い髪の女が立っていた。青白い顔に、口だけが大きく裂けていた。

「見ちゃったね…」

その瞬間、直樹の意識は闇に吸い込まれた。

翌朝、大家が巡回に来たとき、直樹の姿はなかった。ただ、彼の部屋の壁には、赤黒い文字でこう書かれていた。

「次の住人、待ってるね」

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コメント(1)
  • こわっ!じゃあ直樹は…

    2025/02/21/19:58

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