部屋まで助けにきてくれた母…実は
投稿者:ゼル (2)
短編
2022/05/30
15:18
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あれは丁度、自分が成長期の頃の話。
昼間の体育の授業がきつく、深夜、お布団に入ってもなかなか寝付けないくらい、体が悲鳴を上げておりました。
成長痛で体が痛むのか、疲れで体が痛むのかと右を向いたり左を向いたり、うつ伏せになったり、仰向けになってみたりと、寝るための試行錯誤をしていると
突然、体がピキッ!と動けなくなってしまいました。同時に、なんだか息苦しいさも感じ。恐怖を感じた私は、廊下の奥にある部屋で寝ている母に、大声で助けを求めました。が、声が出ないのです。
これは、もしかして金縛りと言うものか!?と頭をよぎりましたが、意識が遠のく感覚の中で、部屋の入り口の方に白くてボヤッとした人影が…
母でした!「大丈夫?急に心配になって見にきた」と。助かったーと、ほっと安心できたのか、その後はすんなりと眠りにつき、朝までぐっすり。
「おはよう。昨日は、心配して見にきてくれてありがとう!助かった!」と母にお礼を伝えると、母は「一体、なんの話?」と不思議な顔をしていました。
「昨日、夜中にお母さんが部屋にはいてきてさ」
「お母さん、朝まで爆睡してたけど?」
私を助けにきてくれた母は、どこからやってきた母だったのか、本当に母だったのか…。
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