修学旅行先の広島にて
投稿者:haruberu (5)
小学校6年生の時に広島へ修学旅行に行った時の話です。
その修学旅行は2泊3日の予定で、原爆ドームや宮島に観光に行った記憶があります。
私が不思議な体験をしたのは2日目のことです。
その日は雨の日でした。原爆ドームに行った後、広島市内の旅館に泊まりました。
割り振られた部屋で、班のみんなと談笑しており、特に何事もなく時間が過ぎて行きました。
しかし、夕方ごろになると雨が強くなり、私は外の状況が心配で窓から外を眺めました。
その時、下を見ると赤い番傘をさした着物を着ている人が見えたのです。
おそらく女性だろうと思うのですが、その人の顔は番傘に覆われていて良く見えませんでした。
私は「番傘なんて珍しいな。江戸時代じゃあるまいし」と不思議に思いました。
観光地で購入したのかなとも思いましたが、不思議な点はそれだけではありませんでした。
その着物の人は歩くこともなく、ずっとその場に立っていただけだったのです。
周りには何もない開けた野原でした。
土砂降りの中でのその状況はかなり異様な光景に思えたので、私はしばらくその人物を見つめていました。
そして、5分くらい経った時、急に番傘がガタガタと震え出したのです。
私は怖くなり、一旦その場から離れ周りの友達にこの光景を見てほしいと思い、呼び寄せました。そしてまた窓から外を見たら、着物の人物は消えていました。
友達からは「誰もいないじゃん」と言われてしまいました。しかし私はこの目ではっきりと見たのです。
この不思議な体験は大人になった今でも謎のままです。
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