恐怖の田舎伝説
投稿者:鍵師 (9)
最近の田舎では、作物が動物や鳥などに食べられないようにかかしを作って守っているという話がある。
かかしというのは、皆さんもよくご存じの傘帽子に顔のパーツにへのへのもへじを書いていて黒生地がボロボロになっているが、最近のかかしは、リアルかかしになっている。
ちゃんと上下に服を着していて農作業をしているポーズをしている。
まるで、お年寄りが24時間体制で農作業の警備しているようだ。
その夜、あの昼間に見たおばさんが気になってその場所に見に行った。
やっぱりあの昼間に見た服装と体勢が同じだった。
私は、そのおばさんに声をかけた。
「あの~もう夜ですよ。家に帰って休んだ方が…」と年寄りに気を遣う言葉をかけたが、返事がなかった。
顔が気になってそのおばさんの顔を覗き込んだ私は、驚いた。
ちゃんと目や鼻、口のパーツがリアルに描かれていて今にも動き出しそうな感じだった。
私は、急いで帰ろうとすると「カサッカサッ」と音が聞こえたが風で落ち葉が飛んでいると思いこんでいた。
振り返るとかかしおばさんが居なくなっていた。
帰ろうとする方向へ振り帰るとかかしおばさんが立って待ち構えていた。
すると、奥からゾロゾロとお年寄りのかかしがこちらに向かって歩いて来るのが見えてきたのです。
私は、「あ~、終わった 私は、ここでかかしと一緒に暮らさなければ」と思った。
すると、ものすごい勢いで飛んでくるカラスの大群がお年寄りのかかしの方へ向かって飛んでいく。
今のうちに逃げなければと思い動こうとしたが、怖さで足が思うように動かない。
自分の足がまるで石のように重くて動かなかった。
頑張って這いつくばってその場から離れて行った先は、森の中だった。
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