こっくりさんが帰らない
投稿者:足が太い (69)
高校生の時に、興味本位で1人でこっくりさんをしました。
当時の私は不登校で、家に居てもとくにやることもなくて暇で仕方なかったのです。
だから、「退屈で変わり映えのない日常を変えるような刺激が欲しい」と思って、こっくりさんを行うことにしました。
A4サイズの白い紙に、ネットで調べたこっくりさんを呼ぶのに必要な文字(あいうえお、鳥居のマークなど)を書いていきました。
書いている途中、日中ではあるものの家に1人きりでちょっと怖かったのもあり、CDをかけながらこっくりさんの準備をしていたのですが、いつもならそうはならないのにCDが途中で止まったり、プツプツと変に音切れしていました。
そうしたおかしなことが起こったのもあって、こっくりさんを始める頃には半泣きになっていました。
何とかこっくりさんの準備が整い、鳥居のところに10円玉を置いて、その上に人差し指を乗せ、「こっくりさんこっくりさん、どうぞおいでください。おいでになられたら“はい”へ進んでください」と、唱えました。
すると、指に力を入れていないのに勝手に10円玉が動き出し、スーッと引き寄られるように「はい」のところで止まったのです。
本当にこっくりさんを呼び出せたことにびっくりして固まっていると、何も質問していないのに10円玉がまた動き出しました。
こっくりさんは、文字の上を次々進んでは止まり、「わ、た、し、は、い、え、の、そ、と、に、い、る」と、伝えてきました。
(私は家の外にいる…、私の家の外に誰かが居るということ?)
ゾッとして、思わず10円玉から指を離してしまいました。
こっくりさんを行う際は、こっくりさんにお帰りいただくまで10円玉から指を離してはいけないルールとなっています。
もし指を離してしまうと恐ろしいことが起こるとネットで読んでいたのもあり、怖くなってとうとう涙が溢れてしまいました。
すると、泣いている私をからかうように、10円玉が勝手に動き出したのです。
「いえのなかにはいった」
「いまげんかん」
「いまろうか」
「いまおまえのへやのまえ」
「おまえのへやのなかにはいった」
「おまえのうしろ」
いつの間に私の後ろに来たのか、何かがいる気配がします。
ソレは私の耳元に口を寄せて、「ハァッ、ハァッ、ハァッ」と、強く息を吹きかけてきました。
獣のような臭いもしてきて、とうとう私は恐怖に耐えきれず、その場で意識を失ってしまったのです。
気が付いたのは、1時間程経った頃でした。
長い間ずっと眠っていたように感じたのですが、まだそんなに時間が経っていません。
さっきのことは夢だったのだと思いたかったですが、目の前にはこっくりさんの紙と10円玉が置いたままです。
おかしな気配も獣のような臭いもしなくなったので、今のうちにと思い、こっくりさんの紙と10円玉は処分しました。
こっくりさんにお帰りいただいていないのに処分するのはどうかと悩んだのですが、先程のようにまた勝手に10円玉が動くかもしれなくて怖いし、とにかく手元に置いておきたくなかったのです。
その日はとくに何も起きず、変な夢を見ることもなく、ごく普通の1日が過ぎていきました。
家族にも変わったことは起きず、私は「あれは白昼夢だったんだ」と、思うことにしたのです。
1人こっくりさんやってみようかな
コックリさんは独りではやってはいけない。
まともな霊媒が必要です。
コックリさんは大抵の場合、それを行う人間の深層心理が関わっています。ですが、稀に低級霊が関わっているものがあり、危険を伴います。本物の霊現象と言えるものは、直接筆記現象などです。直接筆記現象は唯物論者でさえ認めざるを得ないほどの心霊現象であり、その事例は日本を始め世界中で報告されてきました。トリックやインチキでは説明がつかない現象が実際に世界中でおきているのです。