夜中、浮遊していたもの
投稿者:こはる (15)
私がまだ小学校に上がる前のお話しです。
そのころ、夜寝るときはまだ家族全員で、同じ部屋で眠っていました。私と、両親と妹、川の字です。頭は壁に向かって眠っていたため、私の頭上の壁にはコンセントがありました。
ある日、夜中に目が覚めてむにゃむにゃと辺りを見渡すとみんな寝ているような気配があります。
当時、うちの家族は夜でも常備灯のような小さい豆電球をつけていました。
目が慣れてよくよく部屋を見ると、部屋中の空間になにか糸のような、線のようなものが漂っていました。
驚いてさらによく見て見ると、2センチほどの黒い糸。いや、これは、髪の毛?真っ黒の髪の毛のようなものが大量に、部屋中の空間をうようよと浮かんでいるのです。
見間違いかもしれないと、恐る恐る触ろうとすると、指でしっかりその髪の毛を掴むことができました。
本当に髪の毛だ。息をすれば吸い込んでしまうのではないかと思うくらいに、所狭しとそこら中にあるのです。両親や妹の上や、向こうにある私のぬいぐるみの上も!
ふと目を枕元に戻すと、漂ってるうちの髪の毛がコンセントに吸い込まれていくのが見えました。
そして、また髪の毛がコンセントから出ていくのです!
私の髪の毛をコンセントが吸い込んでる?!と思い怖くなって自分の髪の毛を鷲掴みにしました。
いつもと変わらない髪の毛があることにに安心したと思ったら、気づけばもう朝でした。
あんなに大量にうようよしていた髪の毛はどこにもありません。
あれはどういった現象だったのでしょうか?髪の毛をつかんだことは今でも覚えています。
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