右足を睨む女
投稿者:ゼロ感 (9)
短編
2021/12/24
23:05
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私が20歳の時の体験です。
当時は一人暮らしを始め、慣れない社会人生活を送っていました。
兄弟が多い家庭で育ったため、借家アパートですが自分だけの自宅があること。
そして、学生時代にコツコツ貯めたバイト代で念願のバイクを買えたことで気持ちが盛り上がっていました。
その日も仕事で疲れて帰宅し、シャワーに入って就寝。
翌日に大事な会議があったため、最低限の身支度を済ませて20時には寝ていたと思います。
すると夢を見ました。
夢の中で見覚えのない女の人がベッドの横に立っており、私の右足をずーっと睨むように見つめた後に消えていきました。
急に目が覚め、時計を見ると朝の5時半。
二度寝をしましたが、寝たか寝ていないか分からないような感覚でした。
なんとなく晴れない気分で出社し、帰宅する生活を繰り返していました。
同僚からも「顔色が悪いぞ。」「ちょっと休んだら?」と心配されていました。
帰宅後や休日に実家から持って来たアルバムの写真に写る人を1人ひとりじっくりと探しましたが、その女性に見覚えはなく、誰にも似ていない顔でした。
1週間ぐらい同じ夢が続き、それ以降は違う夢を見るようになって忘れていた頃。
偶然かもしれませんが、バイクに乗ってる時にスリップ事故を起こして右足を骨折しました。
入院した時、どうしても夢の中の女性を思い出して鳥肌が止まりませんでした。
退院後、リハビリもそこそこに急いでお祓いに行きました。
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