心霊現象を自由研究にした話

これは私が小学生の時に実際に体験した話です。

小学4年生のときの夏休み、私は両親が働いている食堂に手伝いに行きました。

会社の中にある社員食堂で幼少期からよく連れて行ってくれて食堂に来てくれるお客さんは私が来ていることを知るとジュースをくれたり遊んでくれるのでとても楽しみでした。

夏休み中食堂に行くのはお手伝いというのもありますが、実は自由研究も兼ねていました。
それはその会社の女子トイレの一番奥の噂です。そもそもなぜその噂を知っているのかというとお客さんから聞いたある話でした。

その話というのは女子トイレの一番奥の個室に入ると急に電気が消えドアをノックされるというものです。
これだけ聞くとたまたま電気を消されたんじゃないか、誰かのいたずらなのではと思われるかもしれませんがここのトイレは人の動きを感知すると点くようになっている電気なので入っている間はずっと点いているはずなのです。

しかも何かのはずみで消えてしまったとしてもそれは人の動きがちゃんと感知されていないということなのでドアをノックされることもあり得ないのです。
本当に人がいたら電気は点いたままですしノックされた時も動きを感知してまた電気がつくと思います。

この話を聞いて気になってしまい自由研究にすることにしました。

他にも父親から男子トイレも出ると噂を聞いていたので絶対に何かあると思いました。さすがに男子トイレには行けないので女子トイレだけでも調べてみようと思いました。

調べ方は、何回か時間に分けていくことに。朝9時、昼12時、夕方4時、6時です。5分から10分は個室にいること。帰る時間もあるので遅くまで調べることができないのが難しいところでした。調べる以外で普通にトイレを使いたいときは違う個室を使うようにしました。

ここまででまず結論から言うと何も見ることはできませんでした。ですが確かにそこに何かがあり不思議で少し怖かったのです。

朝9時と昼12時は明るさがあるのかなにも起こらず電気も点いたままでノックも何もありませんでした。

この後でした三回目の夕方4時です。朝と昼同じように奥の個室に入って5分から10分待とうと座った時でした。

すぐに電気が消え真っ暗になり私は一気に冷汗が出ました。
（電気が消えた！じゃあ次はドア、、、）と考えているとドンドン!!確かにドアをノックされたのです。

しかしすぐに電気は点きました。
私は（あれ？電気点いた。）とのんきに考えていたら「すみませーん！ここ今から電気の取り換えするので一回出てもらっていいですか？」と知っている清掃のおばさんの声がしました。

私はすぐに個室から出ると「ごめんねえ。最近電気が消えやすくなってるって社員さんから何回か言われちゃって反応が悪いから急に消えたりしちゃうのよ。今日のうちには直るからね。」と言われました。

私は（なんだ、ただの故障か。この後の6時からどうしよう。）と考えていました。
ダメもとでも最後までちゃんと調べようと決めて戻りました。電気の故障ならもうあの噂はなくなるのかと少し落胆してしまったのはここだけの話。

そして最後の夕方6時。この時に母親が私がトイレに行くたびに心配そうにしている事に気づいていればよかったなと今でも後悔しています。

今までと同じように5分から10分入りました。6時まえに清掃のおばさんが「もう電気は直ったからね。」と言ってくれたので（何も起きないだろう）と思い待つことに。

入ってもうすぐで10分経とうとしたときパっと電気が消えたのです。
私は（え、電気直したばかりじゃないの？なんで、、）と内心焦りました。

そしてドンドン!ドンドン!とノックが。次は電気が点きません。

（やばい、これが噂のやつだ。どうしよう。）私はこの噂でノックをされたらどうすればいいのか、電気が消えたらどうすればいいのか対処方法をちゃんと聞いていなくてどうすることもできず。

そんなことを考えている間もドンドン!ドンドン!とノックは続きました。私は考えた結果母親に電話することにしました。とにかく誰か助けを呼ぼうと携帯を見たところなぜか圏外に。
これも絶対にありえないのです。ここのトイレは地下にあるわけではないのです。