次の日に、福岡に帰って直ぐに親戚の彼の家に向かいました。
聞くと、なんと彼は自殺でした。
しかも、焼身自殺なのです。
原因を訪ねてみると、よくある話でした。
彼は、付き合っていた彼女とのちょっとした意見の相違があったようです。
その意見の食い違いから、思わず行動に出たようでした。
それを聞き、そばにいたら相談にのれたのに!と思いました。
親戚の中でも、同世代で仲良かっただけに寂しい思いでした。
悔やんでも悔やんでも、悔やみきれません。
そして、複雑な思いを持って、葬式を終えたのでした。
大阪の仕事に戻りました。
海を見ながらいろいろな思いがあります。
あの日の神戸や親戚の彼と波風が私一人には、きつく感じました。
大阪での仕事を終えて、大阪で行きつけのスナックへ行ったのでした。
今回の仕事のことや彼のこと神戸のことを思いながら、数日が経ちました。
実は彼は、仕事で大阪によく来ていたので、大阪待ち合わせで飲んだりしていたのです。
そんな思いもあり、仕事も一息ついたので、一人で仕事帰りに飲みたくなったのでした。
彼と利用していた行きつけの店は、ママと女の子の2人がいます。
相変わらずの姿に、色々聞いてもらいたいことがこみ上げました。
幸い、その日はまだお客さんは誰も来てない状態でゆっくり話せそうでした。
私が今日一番最初の客でした。
ママが「いらっしゃい!おひさしぶりですね。今日は二人ですね」
と、ママからの最初の言葉と同時にコースターを二つセットしました。
ママに私は「今日は1人だよ」て言うと「あれ?純ちゃんは!」っと。
ママには2人が店に入って来たのが見えたみたいです。
すると、奥から店の子が出てきて「いらっしゃい」と言ってきました。
私は親戚の彼、純が亡くなった事を話しました。
「もしかして、一緒に来たかったんかな?」とママに言いました。
すると店の子が「えっ、純ちゃんはさっきトイレですれ違ったよ」と言って、顔面蒼白になりました。
私はママに「このまま水割りを純ちゃんのまでセットしておいてくれ」といいました。
その日は、ママと店の子と純を忍びました。
二人目のお客さんが店に来たので、会計をお願いしました。
氷がカランと動きました。
二人目のお客さんは「先客が二人いるの?」とママに言ったのでした。
ママは、私の方をみて、涙を流しながら笑ってくれたのでした。
その店は今はもうありません。
一緒に呑みに行けて良かった