幼い頃、深夜に頻繁に床のラップ現象(パキパキと音が鳴る)
があったり、ミシミシと人が歩く音が廊下に響いたり、
風呂場の桶が勝手に落ちて高らかな音を上げたり、
そんなアパートに住んでいた時期があった。
幸か不幸か子供であり昔からそうだったため、
あまり気にせずに過ごしていた。
月日は流れ中学生になり、
新しいマンションに引っ越した。
自分の部屋を与えられ、
楽しく過ごしていた数か月後、
自分の部屋で不思議な現象が起こった。
夜に電気を消して寝ようとすると、
ふいに
「チャリンチャリン」
と金具が鳴る音が聞こえたのだ。
部屋には自分しかおらず、
両親も寝静まっている。
おまけに自分自身は布団に入っており、
物理的に何かの音が鳴ることはあり得ない。
幼少の頃は気にしなかったのに、
中途半端に大きくなったもんだから気になって仕方がない。
それでもなんとか微睡みを引き込み、
夜を越えるに成功した。
翌朝。
金属音の正体がわかった。
自室の電気につり下がっている消点灯用のひもが、
つり下がっている根元にすべて引きずり込まれていたのだ。
すこしわかりづらいかもしれないが、
オールドタイプの家庭用電気には、
電球部分の小さい穴からひもが垂れており、
それは人為的に押し込めなければ絶対に起こりえない状況だったのだ。
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