京都、稲荷山神社での不思議な体験
投稿者:罪人 (1)
7年前の5月のGW。当時、大学生だった私達は、京都の稲荷山神社で忘れもしない不思議な体験をした。
あの日、友人2人と一緒に稲荷山を観光していた。友達の目的は観光だったが、私はあることの「謝罪」をしたいと思い、懺悔の気持ちを胸に稲荷山神社を参拝した。神罰が下るのも辞さない覚悟だった。
あの有名な千本鳥居をくぐり、おもかる石の辺りまでたどり着いた際には暑苦しくて目の前が霞んだ。でも、懺悔の気持ちをどうしても一ノ峰の社へと届けたくて頑張って登っていった。
三ノ峰のあたりで霧が出て周りに人影がなくなった。付き合ってくれる友達に感謝しながら山を登った。
ついに頂上に辿り着き、目的のお社の前で懺悔をした。直後、猛烈な雨が降ってきた。戻ろうにも霧が出ていて道が分からず、とにかく赤い古ぼけた鳥居を目印に山を降りて行った。
すると妙な道にでた。
向かって左手側に様々な狐の石像が置かれている不思議で不気味な道。その先に灯のついた小屋があった。「に卵あり〼」そう描かれた布が表にでていた。
「すいません、急に降られちゃって!雨宿りさせてください!」声をかけるとお店の奥から「お入りください」と声が返ってきた。
煮卵をいただき、月桂冠の日本酒も振る舞ってくださった。
「観光ですか?」
「この2人はそうです。僕はどうしても神様に謝りたいことがあり来ました。」
「そうでしたか、きっと許してくれたでしょうよ。」
「それなら良いのですが…」
いつの間にか、周りが静かになっていた。
「さぁ、もう大丈夫。目の前の道まっすぐ行けば帰れるからね。お帰り。」雨はいつの間にか止んでいた。霧は出ていてとても暗かったが、店の人の言う通りとにかくまっすぐ歩いた。突然、辺りが明るくなり、稲荷山神社の本殿の裏に出た。
宮司さんに先程お世話になっていたお店の場所を確認したら、そんな店はないと言われた。
その後も探しているが、7年経ってもまだ見つからない。
本当に煮卵だったのだろうか、、、