事件記録:行方不明事件について
投稿者:藤野 (11)
(ガサゴソと鞄の中を探るような音)
あったあった。
じゃ、照らします。
(微かなカチ、というスイッチの音がする)
……階段だ。期待しながらも半分はただの床下収納だろうなって思ってたんですけどねぇ。
……まさかこんなことが……。
入ってみましょうか。
一応階段の木が腐ってないかだけ確認しておいて。腐ってたら危ないのでやめます。
(片足を階段に降ろしていると思われる)
(とんっ、と軽い音がする)
ん? さっきの腐って落ちた木がありますけど、階段はしっかりしてますね……。まるでここだけ新築みたいな……。軋む様子も全然ないです。
……これは降りてみるしかないかぁ。
期待して来たものの、いざこうなると……怖いですね。二段目も慎重に行きます。
(ここからも慎重に階段を確認して降りる音が続く)
ん……。あっ、ここが一番下みたいですね……。上よりずっとカビ臭くてホコリが多いです。床は……畳? うぅ……なんか柔らかくて気持ちが悪いです。腐ってんのかな。
ええっと……。取り敢えず周りを照らしてはいるんですけど……、ホコリが舞ってて遠くが全然見えないです。ちょっと壁際らしき所を探します。
(時々咳をしながらも、歩き回る音がする)
これは電気のスイッチでしょうか?
(カチッ、という音)
わ……っ!? で、電気がつきました!
うっ……。
(気持ち悪そうな声)
な、なんなんですかここ……。天井とか壁紙とかが、獣に荒らされたみたいにボロボロです。
床には凄くレトロな感じの人形とかが散乱してます。スーパーのチラシとか、女性の写真の胸の部分だけを切り抜いたものとかが……。
(すーっ、はーっ、と深呼吸をする音)
ふーっ。……ちょっと取り乱しました。
部屋は和室です。天井に円形の平べったい電気がついていて、豆電球で薄暗く部屋を照らしています。
ちょうど部屋の中央あたりにちゃぶ台が置いてあります。壁紙や床は全体的にボロボロで、床に散乱した物は全てちゃぶ台より向こう側ですね。だから私は電気をつけるまで気がつきませんでした。
(深く息を吐く音)
気持ちが悪いです……。さっき言い忘れてたと思うんですけど、人形も全て卑猥なポーズをしていて……。
私も男ですけど、こんなことをする奴の気が知れませんね……。
色々合わさってこう感じるのかもしれませんけど……、何より、ただの卑猥な散乱した部屋と思えないんです。
人形の服が全て赤くて……遠目で見ると血のようで……。
気分が悪いです……。カビの臭いも酷い……。
一応ちゃぶ台の近くまで行きます……。
面白かったです
もう少し歴史的背景や不快描写を掘り下げられたら、「みさき」「けりよ」に並ぶ名作になるかもしれないですね
やっぱ「みさき」思い出すよねえ
思いのほか録音の文字起こしが臨場感あって良かった
面白かったです。読んでいて気持ち悪くなるぐらいにはリアルな描写だったし、筆者はこれが実話でないにしても似たような経験がある?
不思議と引き込まれていった。主の文才が凄すぎる。ハッとするなぁ
PVの読書バージョン?
幽霊の鬼を、物理的に閉じ込められるの?
単独行動して攫われた人について、どうして村人は鬼をのせいだと分かったんやろ。
地下部屋から女が居なくなったと村人はなぜ分かるの?
音声部分はリアリティあったけど、解説部分はご都合ファンタジーでよく分からなかった