(いや、そうなったの、裕子さんのせいでしょ)
僕は心の中で突っ込んだ
「……それから間もなく、由美子ちゃんは18才の誕生日を迎えるんだけど、丁度その日に彼女は行方不明になったの」
「え、行方不明ですか!」
「そうよ、大騒ぎだったわ。
ご両親の話ではね、昼間に黙って家を出て、夜になっても帰って来なかったんだって。
その日のうちに届けを出してね、町の人たちも捜索を手伝ったんだけど……」
「それで、見つかったんですか?」
「それがね、由美子ちゃんが見つかる前に、長内先生が死んじゃったのよ」
「それはビックリです。
長内先生の幽霊話だから、いつかは死ぬと思ってましたが……そこでですか?」
「そうなの、由美子ちゃんが行方不明になった翌日、長内先生は病院の窓から飛び降りたのよ」
「まさかの自殺ですか!」
「それがね、よく分からないの。
由美子ちゃんを探してた一行がね、彼女と親しかった長内先生に聞き込みをしようと、病院へ向かってたの。
そうしたらね、病院の最上階の窓がスーと開いて、そこから長内先生が飛び降りるのを見たのよ。
先生は『死にたくない』と、今まで出したこともない、大声で叫んでた」
「え?」
「意味わかんないでしょ。
慌てて駆け寄ったら、『いやだ、死にたくないんだ』と言いながら、動かなくなったの」
「死にたくない人が、何で飛び降りたんですか?」
「さあねー、最上階のフロアにいた人の話だと、長内先生がフラフラっとやってきて、自分で窓を開けて、そのまま叫びながら飛び降りたんだって。
生前から奇行が目立ってたけど、死に方までおかしな人だったわね。
それでね、長内先生に駆け寄った人たちは、小さな女の子のような声を聞いたのよ。
『せんせー、一緒にいこう』って!
そんな子、近くにいなかったのに。
だからもう、全員パニックよ」
「それって由美子ちゃんの声ですか?
だとしたら、もう死んでたんでしょうか?」

























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。