数日後。
弟の寝室を撮った写真があった。
正確には、写真そのものではなかった。
テレビかモニターに映し出された映像を、スマホで撮ったものらしい。
画面の隅に時刻が表示されている。
一家はいつからか、家の中を別のビデオカメラで撮影するようになっていたようだった。
午前3時12分。
ベッドで弟が眠っている。
足元には犬。
次。
3時17分。
ほとんど同じ映像。
ただ、ベッドの下から、
指が出ていた。
黒い指が四本。
床板をつかむように伸びている。
3時18分。
指はない。
弟も犬も眠っている。
3時21分。
ベッドが空になっていた。
犬もいない。
それ以降、
弟が写った写真は1枚もなかった。
家族写真は3人になった。
父と母と娘。
3人で食卓を囲んでいる写真。
娘だけが嗤っている。
父親と母親は、
娘を見ていなかった。
娘の首には、また銀色の飾りが下がっている。
今度は赤い糸ではなく、白い紐に通されていた。
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