高麗神社、伊勢崎もんじゃの話はさせてもらいました。
次はすでに有名な怪談となっている、下久保ダムについて話していこうと思います。
下久保ダムは埼玉県と群馬県の二県に跨ったダムであり、県境をなしている神流川の流れの途中にあります。川魚のヤマメは海に出るとサクラマス、という名前にかわり身体も大型化するのですが、ダムには海と勘違いしたヤマメがサクラマスに変化した個体が住んでいるそうです。
これだけでもダムが異質であり、あらたな構造物として突如この地にあらわれた証拠だと言えるでしょう。
このダムの水は長く東京都のもので、皮肉なことに流域の神流町や下流の藤岡市民には正式に使う権利がなかったことはあまり知られていません。藤岡は今でも古い井戸があり、その水をのんでピロリ菌に感染したり、腹痛をおこして入院する人がたまにいます。
今は、八ッ場ダムの開発に藤岡市がかかわり、八ッ場ダムの利権を下久保ダムの利権を東京都と交換し、ようやく正式にダムの水を使う権利を得ました。ながらく暫定水利権しかなく、東京都に頭を下げて使わせてもらっている形だったのです。
怪談は、ダム建設の際に土地を手放すか家族間でもめたすえに殺人が起きて、その家族の住んでいた家がまだあり、そこにふみこむと夜中の2時に電話がかかってくる…というものでしたが、高度経済成長の波で家族関係が薄くなりやがて家族崩壊につながっていくという現象は、日本のあちこちで起きていたことでした。
神流川をさらにさかのぼると、神流町につきます。恐竜センターがあります。ここは、産業道路をつくり道幅を拡げる工事をしていたら、偶然恐竜の足跡の化石が出てきて、過疎化していた神流町の人々が町おこしのためにセンターを立ち上げたのが始まりの施設です。恐竜好きな子供を連れた家族が訪れ、今も賑わっています。
さらに川を遡りますと、上野村につきます。ここも有名な場所です。御巣鷹の事故があり、歌手の坂本九さんを含めたたくさんの方が命を落としました。墜落場所は当時は名前がなく、御巣鷹山というのは別の山のことで御巣鷹の尾根、という呼び方が正しいです。
墜落原因はいろいろ言われていますが、御巣鷹の上空もバミューダトライアングルのように気流が荒れている場所だということです。
これらは神流川流域の村落が戦後という時期を経験したなかでも一番くらい部分、影のような部分と言って良いでしょう。恐竜センターはあまり暗くはありませんが、過疎化は深刻なものです。
最後に下久保ダムのダムカレーを紹介して終わりましょう。ブイ字に置かれたライスがダムを表しています。ダム建設も危険な作業ですが、ダムカレーがどこにもあるのはカレーのスパイスの除霊の力を借りたいという信仰なのでしょうか、それともカレーライスを食べ、家族団らんをするという人類普遍の幸福な景色を私達に示してくれるからでしょうか。みなさんのご想像にお任せします。ではまた

























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