そして、
大量のレシート。
日付を見る。
20年以上前。
僕が家を出た頃だった。
「……誰のだ?」
そう呟いた。
その瞬間、
背後から測量士の声がした。
「それ、何ですか?」
僕は振り返った。
「いや……母の物じゃないみたいで」
測量士も箱を覗き込んだ。
「ご家族のものでは?」
「父はもっと前に亡くなっています」
「じゃあ……」
二人とも黙った。
⸻⸻
その日の帰り。
僕は母のことを知っている親戚に電話した。
「あの家に、昔誰か住んでた?」
「誰かって?」
「男の人の服とか靴とかが出てきたんだ」
電話の向こうが、
しばらく無言になった。
「……あんた、それどこから出てきたの?」
「廊下の収納」
「そう……」
親戚はそれ以上、何も言わなかった。
僕は聞いた。
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