母は私の気持ちを察したのか、
「忙しいって断ってもいいよ。今さら会ってもね……」
そう言ってくれた。
私は、
「ごめん……」
としか言えなかった。
弟にも電話してみた。
すると、
「俺じゃなくて良かった! 俺なら絶対行かない」
と言った。
私は、
「だよね……」
と、妙に納得した。
それでも、祖母はずっと私に会いたいと言っていたらしい。
初孫だったから。
死ぬ前に、一度でいいから会いたかったのだという。
でも、私は会いたくなかった。
どうしても、心が拒否してしまった。
そして、ある夜。
私が眠っていると、突然、足首が氷水に浸けられたように冷たくなった。
その直後、金縛りにあった。
けれど、その日は疲れていたこともあり、私はそのまま眠ってしまった。
翌朝。
目を覚ますと、母から電話がかかってきた。
「おばあちゃん、亡くなったよ」
私は、なぜか思った。
もしかしたら、最後に会いに来たのかもしれない。
そんな気がした。
葬式は、私が今まで見たこともないほど簡素なものだった。
お坊さんもいない。
親戚も、父、母、私、弟、叔父の五人だけ。
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 1票
























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。