奇々怪々 お知らせ

呪い・祟り

礎吽亭雁鵜さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

神守りの一族の子供を虐めた話
長編 2026/08/15 17:26 131view

放課後K君に軽く目配せしてそそくさと先に学校を出た。道中Oと合流しOは池の近くの木の影に身を隠した。
10分ほどするとK君が現れたがそれを見計らってOが木の影からぬっと出て来た。K君はOがいることに困惑しているようだったが自分に危害が迫っていることには気づいていない様子であった。
「あんまり調子に乗るなよ」とOが言うや否や、K君は真後ろに吹っ飛んだ。OがK君の腹を蹴ったのだ。
地面に転がるK君は自分に何が起こっているのか把握できていないのか涙目でこちらを見つめていた。さすがに罪悪感があったが、Oは倒れているK君の背中を踏みつけていた。
自分はぼーっとその様子を見ていたが彼は今まで他人から攻撃される経験がなかったためにこんなときにどうすれば良いかわかってないのでは?などと考えていた。写メを撮るのは完全に忘れてた。
しかしすぐにK君は「頼むからやめてくれ!!お願いだから・・・」と悲痛な声をあげた。その声に満足したのか最後にOは横腹を蹴り上げてK君への暴力を終えた。
「これからはあんまり調子に乗るなよ、あと誰かにこのことを言ったらダメだよー」とニコニコ顔で釘を刺すOを見て、あのとき逆らわなくて本当に良かったと安堵する自分がいた。

すると倒れていたK君がフラつきながら立ち上がり
「すまない、謝って済むようなことではないが本当にすまない」と自分たちに謝ってきたのでOが何に腹を立てているのか気づいたんだなと思った。
Oが帰るぞと言うのでボロボロのK君を置いてその場を離れた。

次の日から学校でのK君の様子が少し変わっていた。ふと見るとOを目で追っているような素振りをしているのだ。さすがにあれだけ痛めつけられたら意識するよな・・・と可哀想になった。
OもK君の視線に気づいているようでなんだか気分が良さそうにしていた。

そんな日々が続いたがある土曜にOに家に呼ばれた。Oの家には何度も来ているがなぜかその日のOの家では空気が重いというか誰かに覗かれているような不快感というか体験したことのない感覚を覚えた。
Oの部屋に入るがどうにもOの様子がおかしい。怯えているような雰囲気なのだ。
どうしたん?と聞くとOが自分の身に起こっていることを語り始めた。それは概ねこのような話だった。

最近夜になると自分の部屋の窓の外から何か変な音が聞こえる。最初は小さすぎて気のせいだと思ったし、そもそも部屋は2階で窓の外には何もないので音なんてするはずないと思ってた。
だがだんだん音は大きくなりそれはぶつぶつつぶやく独り言のような声だとわかった。
それでもその声は小さすぎて何を言っているか聞こえなかったが、数日前からその声が何と言っているのかだんだん聞き取れるようになり、
「んしゃわもんそこのたり んしゃわもんそこのたり」とひたすら繰り返していることがわかった。
これが何を意味しているのかわからないがとりあえず聞き取れるままメモったとのこと。

OはKの祟りだと震えていた。
自分もK君に対してすごい罪悪感があったのでそれならばK君に謝りに行こうと提案したがヤンキーの業なのかそれは頑として受け入れなかった。
そこで自分だけでもK君に月曜に謝り、ついでに何が起きてるのかだけでも聞いてきてやるとOに話しOの家を出た。春なのに妙な寒気を感じた。

月曜、学校に行くとOは来ていなかった。サボりまでして謝りたくないのか・・・と呆れた。
昼休みにK君が1人になった瞬間に声をかけ、先日のことを謝りたいこと、そしてOのことで相談があることを伝えた。K君は怒ったような悲しいような顔をしていたが「放課後学校に残っていてください」と言ってどこかに行ってしまった。

放課後教室に残っているとK君が「ちょっと移動します」と言って歩き始めた。黙って着いていくと視聴覚室に入っていった。
自分はふと視聴覚室はコーラス部の練習場所じゃなかっただろうか、しかも大会前みたいな話を教室の部員が言っていたのを思い出しそのことを尋ねると「はい、ですがここが一番防音がよいのでコーラス部さんにはお休みいただきました」と何事でもないかのように言った。
この時点で普通ではない何かをK君にいまさら感じた自分は少し、いやかなりビビっていた。
そこでまずは先日のOからの暴行について自分が関わったことを誠心誠意謝罪した。なんならOに脅されていたと少し盛った。
K君は「別にいいですよ、すごく痛かったですけど怪我もしていなかったので。O君も加減してくれていたのだと思います」と言ったが、違うぞK君、あいつは痛いけど怪我にならない箇所を狙って蹴ってたんだと内心思ったがそのことは言わなかった。
とりあえず謝罪が拒絶されるような最悪の事態は避けられたので安心しているとK君の方からOに何かおかしな様子はないかと尋ねられた。
まさに自分が聞きたいことだったので自分の知っていることを全て話すとK君はまたあの怒ったような悲しいような顔になった。そしてこの町の守り神の話とK君自身の話をしてくれた。

2/4
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。