※これは、私の初投稿「墨水の様に」の改訂版です。(私の投稿した話の数が五十話を超えた記念に……)あと、おまけもあります。
皆様は、降霊術をしたことがあるだろうか?有名な物だと狐狗狸さんやひとりかくれんぼ、海外ではテーブル・ターニングやウィジャボードなどがある。そもそも降霊術とは、亡人と話す為に出来た物で遊び半分でやっていい物じゃないのだ。だが、そんな事も考えず私——七海(ななみ)は友人A・B・Cととある降霊術をした——
「ねぇ、今夜降霊術しない?」
Aが、急に突拍子も無い事を言う。
「えぇ、怖いから嫌だよ」
Bは怖がる素振りをする。
「そもそも降霊術って、色々な種類があるけど何やるの?」
私はAに訊(き)く。
「実は、面白そうな降霊術をネットで見つけてさぁ……海様(うみさま)って言うんだけど」
「え、面白そう!私やりたい!」
「Cめちゃくちゃ乗り気じゃん……私やりたくないんだけど」
「まぁまぁ、必要なのは水と塩とタイマーだけだから手軽に出来るよ」
そう言ってAが手順を説明し始めた。
1.タイマーを一時間でセットする。
2.コップに水を入れて、手を三回叩き、目を瞑(つぶ)る。
3.合掌したまま「海様、海様、海様、おいでください。」と三回言う。
4.コップの水がごぽん、と音を立てる。タイマーが鳴ったら目を開けて、最後に水にひとつまみの塩を入れる。
「それで水が音を立ててから一時間、目を開けちゃいけなくて、その一時間の間に必ず霊障が起きるらしいよ」
「霊障って、どんな?」
「波の音が部屋でする……とかだったと思う」
「私怖いからやらなくていい?」
Bはずっと怖がっている。
「折角だしみんなでやろうよ!アイス奢るから!」
「うん、やろう」
そこで、ふと疑問が湧く。
「誰の家でやるの?Aの家?」
「え、私の家は散らかってるから嫌だよ?じゃんけんで決めよう」
言い出しっぺの家でやらないのかと思いつつ、じゃんけんをすると私は見事に一人負けした。そしてその日の晩は、私の家で「海様」をする事になった。
夜になって、皆で海様を開始した。タイマーをセットし、コップに水を入れ、手を三回叩き、目を瞑る。合掌したまま「海様、海様、海様、おいでください」と皆で言った瞬間、「ごぽんっ」と音がした。
その時だった。Bが、
「うわぁあ!」
と声を上げる。同時に「ごぽごぽんっ」という水の音が聞こえた。この時、Bは目を開けてしまったらしいが、私達は全くその事に気付いていなかった。
Bの声が聞こえて暫(しばら)く経つ。ずっと波のような音と水のごぽごぽという音が聞こえる。私はBが心配になり声を掛けた。
「B、大丈夫?」
その時、Bが何かぶつぶつと呟いている事に気が付いた。
「——い海黒い海黒い海黒い海黒い海——」
「ピピピピピッ」
タイマーの音が部屋に鳴り響いた。その途端皆が目を開ける。と、背中に氷を入れられたかのような悪寒(おかん)が走った。
いつもと変わらない筈(はず)の部屋。けれど、部屋の空間がどんよりとした水で充ち満ちていて、水に墨水を垂らしたかのように黒く澱んでいる。そう感じた。そしてその中には何かに怯えるようなBの姿があった。急いで私は水に塩をひとつまみ入れる。
「B!どうしたの!?」
Aがすぐさま駆け寄る。
「……くろ」
「え?」
「……ぎゃぁぁぁああああ!」
























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