電車の窓に映る自分と隣に座る昨夜の女。
隣に誰かいる気配はない。
ガラス越しに目が合ったまま、また時間が過ぎていく。
降りる駅に着き、黙って席を立つ叔母。
女は動かない。
それ以来、二度と女を見ることないという。
何か訴えたかったのか、叔母に恨みがあったのかわからない。
笑い話のように、何度もこの話をする叔母。
「何回も聞いたよ」
「知ってる」
誰が指摘しても構わず話続ける。
時折、手鏡を見て微笑む叔母。
肩に手を乗せ摩るように触る叔母。
私たちは誰も叔母の話を止めることが出来ない。
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