女に手を引かれてついて行った先は、廃屋かと見まがうような、老朽化した一戸建てだった。
中に入ると、板敷きの部屋の片隅に、手作りのような木の棺があり、中に老婆が収まっていた。亡くなって間もないのか、死臭のようなものは感じなかった。
女が赤いワンピースを私に差し出した。私は疑問も抱かずに、服を着替えた。あつらえたようにサイズはぴったりだった。
それからは私たちは常に一緒だった。家の中でも、外に出る時も一緒。夕刻の人通りの多い交差点を手をつないで歩く。
これからもずっと一緒だ。いつか、彼女は私より先に死を迎えるだろう。でも寂しくはない。その時は、次は私がもう一人を見つけるのだ。
前のページ
3/3
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 1票


























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。