私が小学生のころ、ある噂が立った。それは、前方にだけつばが付いている帽子を夜に外で
被ると後ろにいる霊が頭を掴んでくるというものだった。
頭をつかんでくる以外にも時間が経つと共にうわさが広がっていくにつれ、帽子を取られる
頭を撫でられる、髪の毛を引っ張られるなど、やられることが色々増えていった。
ある日の朝、教室でクソガk…同じクラスの男子が、あの噂のやつ試したら本当に
掴まれたと嬉々として言っていた。
普通だったら何言ってんだこいつで終わるかもだが、その頃はその噂が学校中、なんなら
他校にも広がっていたため、その男子の友達一同すげぇ、やべぇとそこそこ盛り上がっていた。
その男のことはあまり関りはなかったため話には加わらなかったが
私もそういう噂話とかは嫌いじゃないのでちょっとだけ盗み聞いてみることにした。
だが話していたのはもう、噂話のことではなく「噂話の試し」をするときに持って
行った帽子の話に代わってしまっていた。
帽子を持って「この帽子すげぇかっこいいだろ」、「家の前の道に落ちてたんだ」
「このもようすげえいい」とか言って盛り上がっている。
落ちてた帽子拾って被ってんじゃねえよとか思いつつ、別に帽子には微塵も興味は
なかったので、残念だなあなど思っていたら授業のチャイムが鳴った。
ご存じのとおり、この時の私は好奇心旺盛な小学生でオカルト系も好きだったため、
自分で確かめるべく日が落ちた7時ごろに犬の散歩ついでに帽子を被って出かけた。
だがたった一度で何かが起こるはずもなく一日目は特に何の変哲もなく家に戻った。
そして二日目も同じように犬とともに公園を歩いていたら、頭を触られたような感じがした。
その時の私は恐いとかよりも達成感がすごかった。
三日目も懲りずに散歩に出かけた。公園について数分歩いたころ後ろから革靴で歩いている
ような足音が聞こえてきた。
だが振り返っても、さっきすれ違ったジョギングしている人や一人で歩いているおじいさん
くらいしかいなかったため、その時は気のせいかと思い引き続き歩き続けた。
でもどう聞いても近付いてきている、私の足音に重なって明らかに段々と音が大きくなって
いっている。






















※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。