滋賀県大津市
「よいおこないをすればよい結果に、わるいことをすれば、悪い結果になる」
という意味を持つ因果応報という言葉がある。
その思い知らされる妖怪が滋賀県にはいるそうだ。
その名も「常元虫」という名の、虫のような姿をした妖怪だ。
戦国時代、戦いに負けると、主をなくす武士はめずらしくなかった。
常元という男もその一人だ。
数百人の人を集め、周辺の村からお金や食料を盗んだり、ケンカをしたり、殺人をおかしたりと、悪事ばかりはたらいていた。
しかし、そんな男も年をとると、「自分は、なんて悪いことばかりをしていたんだ」
と、心を改めた。
そして、現在の大津市で僧侶になり、村人のために仏を念じるようになった。
しかし、それもつかの間。
昔していた盗みや殺人が、ばれてしまう。
常元は村人たちの前で木に縛りつけられ、首を切られて処刑されてしまった。
常元の死体は木の下に埋められた。
すると、木の根元から毎年のように、人間が手を体の後ろで縛られたような形のした虫が
何匹も何匹も現れるようになった。
その姿は、常元が処刑された時の姿にそっくりだったという。
そして、蝶になって飛び立っていくようになったのだそうだ。
生まれ変わっても、後ろ手に縛り続けられる虫____。
常元は自分の罪を、永遠につぐない続けなくてはいけないということなのだろう。
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