数百メートルは離れていそうな”それ”を
高架上の動き続ける電車から
顔のシワの一つ一つまで確認出来そうなほど
目に焼き付いてしまったのか”
その事実がどうしようもなく
今見たものが人間では無いと証明していた
いや、きっと昼下がりで眠くなったから白昼夢でも見たのだ、と思いたかった
…けれど、嫌な汗を流すうなじの薄ら寒さと
早鐘を打つ心臓がどうしようもなく現実の出来事だと訴えてやまない
….とは言え、
どうする事も出来ないからとてつもない不快感を抱えたまま歯科へと向かう
歯科医院に着いて先ほど電話をした者である事と追加で詳細を伝え、治療用の台に案内される
牛乳に浸けて保存していた歯を取り出そうとして、
そこに歯は無かった
先生がトレーのような器に中身を出して探しても牛乳だけ
本当に、どこに行ったのか検討もつかない
だって、歯が無くなるような出来事なんて
一個も無かったから
1回開けた牛乳パックをバックに入れる訳にも行かないから手に持って移動していたのに
一つ引っかかる事があるとしたら
町中で手を振っていたあの”何か”
でも、
数秒”あれ”に気を取られてたとは言え
無くなる筈がない
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