蛍光灯の白い光の下で、
中野はひどく疲れた顔をしていた。
「お前の部屋、前に俺の友達住んでた」
「何があったんです?」
中野はしばらく黙って、
缶コーヒーを開けた。
「消えた」
「……は?」
「ある日いなくなった」
冗談には見えなかった。
「警察は?」
「夜逃げ扱い。でも変だった」
「何が」
「部屋の中にな、“もう一つ部屋”があった」
意味がわからなかった。
「四〇三ってな、間取りおかしいんだよ」
そう言って、
中野は紙に簡単な図を書いた。
玄関。
キッチン。
六畳。
押入れ。
普通のワンルーム。
だが中野は、
押入れの奥にさらに四角を描いた。
「ここ」
「いや、そんな部屋ないですよ」
「見えないだけだ」
寒気がした。
「……なんなんすかそれ」
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