私「いいのありそう?」
環「うーんどうだろ…あっ、これ…」
私「あった?」
環が一冊の本を引っ張り出した。表紙には「怪闇小噺 人形」と書かれている。環はその本をぱらぱらと捲った。
「第五話 メリーからの電話」
その話は私たちの知っている話と少し違う点があった。
それは、「N県のマンション」と場所が載っていた事。少女は「Eちゃん」という名前の子である事。電話は一日に一回、四時二十一分ぴったりに掛かってくる事。
そして、
環「『あなたの後ろにいるの。』の後が書かれてる…」
その内容はこうである。
「あなたのうしろにいるの。」
その声はすぐ耳元で聞こえた。少女は恐る恐る振り返る。
そこには、
何も居なかった。
少女は安堵し、ソファに寄りかかる。気を紛らわせる為にテレビを付けた。
すると、テレビに顔面が黒く焦げてゆくメリーの姿があった。
「ずっと、ずっと、いっしょだからね」
メリーはそう言った。
そしてそれから少女はテレビや鏡、窓ガラスなど反射するもの全てを恐れる様になってしまった。
何故なら、そこには黒焦げになったメリーの姿が写っているからである。
それから約一ヶ月後、マンションの一室で少女が焼身自殺をした。亡くなった時刻は四時二十一分、近くに黒焦げの人形があったそうだ。
環「…この話のEちゃんって子、亡くなってる」
私「マンションで焼身自殺した…か。ネットで調べたら出てくるかも」
念の為、怪闇小噺という本を借りてから図書館を出て私の家で調べる事にした。
パソコンを開いて、文字を入力する。
私「えっと…N県、マンション、焼身自殺…」
環「これじゃない?」
環が私の背後から覗き込んで一番上に出てきた記事を指差す。
それをクリックすると、予想していた通りEちゃんについての詳細が載っていた。
環「小学三年生、両親が仕事で居ない間に焼身自殺…怪闇小噺に載ってた事とほぼ変わり無いじゃない。」


























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