ワシントンを目指すC-17機内には、仮設のオフィスが作られており、そこで簡単なブリーフィングが行われた。
「今回の作戦では最上級専任曹長(Master Gunnery Sergeant)として海兵隊特殊作戦部隊に参加していただきます」ブリーフィング担当士官が説明する。
「・・・来たよ、海兵隊・・・。私これで米軍の陸海空、そして海兵でコンプリートだよ」
「おめでとうございます」
「シャーー!!めでたくない!」威嚇する朽屋。
「アメリカには他にも宇宙軍があるんですよ」
「ねぇ・・・悪い予感しかしないから、そんなこと言わないで!!」
「今回、私の方からはベネズエラ・ボリバル共和国の情勢と、同国のニコラス・マドゥロ大統領について、簡単にレクチャーをさせていただきます」
「ねぇ・・・ちょっと待ってよ、まさか私にその大統領を狙撃しろって言うんじゃないでしょうね? 悪いけど人間への殺害指示は組織との契約違反のはずよ」
「詳しくは極秘事項のため、ワシントンに来られてから説明するそうです」
「そ、そうなのね。・・・なんか釈然としないなぁ」
朽屋は不服に思ったが、とりあえず担当士官からベネズエラの状況とマドゥロ大統領についての情報を学んだ。
・・・おかげで朽屋はこの日、機内でぐっすり眠ることができた。
・・・・・・・・・・・・
ワシントンについた朽屋は担当技官から半袖カーキのシャツとドレスブルーのズボンといった制服を渡され、それを着こんでホワイトハウスへと乗り込んだ。
いくつかのセキュリティとスケジュール確認、秘書官とのやりとりを挟み、シークレットサービスの案内でようやく大統領執務室(オーバルオフィス)へと入る。
ひときわ大きなデスクにその男はいた。
「大統領、日本から朽屋 瑠子をお連れしました」担当技官がそう話しかけると、
男は突然目をくわっと見開き、声を張り上げた。
「わしが合衆国大統領、ドナルド・トランプであるーーーっ!!!!」
卒倒して泡を吹く朽屋 (足先はピクピク)
「おぬしがクッチャルコか。待っておったぞ」
「くーちーや、です。くちや るこ!」
「そ、それでは大統領、あとは我々が」横に立っていた制服組の人物が朽屋を別室へ案内する。どうやらこれから今回の作戦についての詳しい打ち合わせがあるようだ。


























Manaです。自分で書いてて一番楽しい、朽屋瑠子シリーズ。今回は今年初めに大事件の起こったベネズエラを舞台に、朽屋の活躍を描いたものなります。少年と絡むことで、オネショタ好きな界隈には受けたかもしれないですね。途中から登場のミゲル隊長は自分の中ではランバ・ラルのイメージです。
ところで、自分的に一番ショックだったのが、これを書いてる最中にアメリカがイランを攻撃しちやって大変なことに・・・せっかく最新の戦場を描こうとしたのに、もう古くなってしまいました。
現実の方が物語より早いし、そんなシナリオ描けません。
まさかトランプさん、エプスタインとかから目をそらしたくてこんなことしてんじゃないでしょうね~なんて思ったり。
一応物語はフィクションということで、お楽しみいただければと思います。
・・・それでは、チャオ。