木嶋は握りこぶしを震わせ、用具箱に軽く拳を当てました。
「……聞いてくれて、ありがとな」
それだけ言うと、木嶋は用具庫を出ていきました。
その日以来、私は木嶋を見ていません。
引っ越したとも退学したとも、誰も木嶋のことを話題にしませんでした。
6年生になっても現れず、卒業アルバムにも木嶋の姿はありません。
でも、私は覚えています。
あの日、確かに木嶋が私に話しかけたことを。
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