『わかるやつにはよくないってわかる』
こんなこと初めてだけど、これとったらダメだって思ったこと自体が、あいつが何かしていたことを知っていたからだけじゃない?
そういわれると、今まで霊感があるとか、勘がいいとかそういう体験はなにもなかったけれど。
ジュース買ったやつが、持って行ったってことだけは、俺もなんでわかるのか全然見当もつかないのに絶対の確信があって。
それがわかるやつにはよくないってわかることなのか? とか頭の中がぐるぐるした。
――厄を代わりにもっていった。
最後に言われたその言葉が怖するだけじゃなく、先ほどまで気になっていた自動販売機が気にならなくなったのも怖くて。
俺はもう課題やってるどころじゃなくなった。
それでも、次の授業は出席率と課題の提出がかなり重要視されるやつで参加したけれど、顔見知りのメンツにあうとほっとした。
それでもどこか落ち着かなくてソワソワしてると隣に座ってたAが。
「なんかあった?」
って小声で聞いてきた。
俺はそれに食いつくように返した。
「あった、授業全部終わった後話し聞いてほしい」
とてもじゃないけれど、一人でこのまま帰って悶々としたくなかった。
Aにすべての事情を話すと、Aも自動販売機をみてビビっていたが、何か思いついたようで誰かに電話をし始めた。
しばらくして現れたのがC子だった。
C子はAと同じサークルの人で前、肝試しに行った時もなんかC子がいると安心みたいなのがあったそう。
「初めまして、それでなに?」
現れたのは黒髪でくびれショート、背は小柄なで突然呼び出されたことに不信そうな態度を隠してすらいなかった。
こういうのでパっと呼び出せるような仲じゃないの呼んだよねこれ!? ってことくらいは流石に鈍い俺もわかってAにおいおいって感じで視線をやると、大丈夫大丈夫って手を動かすとAは俺からきいた話をC子にし始めた。
突然呼び出されたC子は不審そうな感じだったが、Aが俺からきいた話をC子に話すと、死んだような魚の目がこういう話が好きなのかキラキラと輝きだした。

























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。