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妖怪・風習・伝奇

kkさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

山の中で出会った兄弟の話
長編 2025/09/23 19:53 35,275view
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「お前たちは、いったい……なんなんだ?」

シバは少し首をかしげ、月明かりに照らされた仮面越しに、じっと俺を見つめる。

その視線には、子供のような無邪気さがありながらも、どこか言い知れぬ深さがあった。

俺の手は小刻みに震え、声も思ったより大きくなってしまう。

「兄さんたちは……なんで、あんなことをしている?どうしてお前だけ、普通に話せて、普通に笑えるんだ?俺に……何をさせようとしているんだ?」

息を整えようと深く吸うが、胸のざわつきは治まらない。

シバはその間もじっと俺を見つめ、少し微笑むように言った。

「あ〜……それはね、僕たち兄弟のこと……先祖のことを話せばわかるかな。

僕が教えてあげる……」

その言葉に、恐怖と同時に、少しだけ安心感が混ざった。

俺は思わず、足を止め、霧の向こうで揺れる木々の影を見つめた。

シバの声は、夜の山の静寂に溶け込むように響いた。

「昔々、この山の麓の村に、ある大家族が住んでいたんだ。兄弟姉妹が8人。長男と長女、次男と次女、三男と三女、四男と四女。それぞれが兄弟姉妹を愛していたんだよ」

俺は思わず息を呑む。血縁同士が……という話に背筋がぞくぞくした。

「でも親はそれを不純だとして許さなかった。だから、兄弟姉妹たちは家を飛び出して、山の奥で自分たちだけの村を作ったんだ」

シバは続ける。

「長男長女はイチダ、次男次女はニヤマ、三男三女はミヨシ、四男四女はシバ、って苗字を変えて、それぞれ家を作ったんだよ。そこで暮らしていた」

やがて子供が生まれ、村の中で結婚していく。しかし……事態は奇妙なものになった。

「子供たちは生まれるたびに、顔が奇形になったり、狂ったようになったり、まるで妖怪みたいな子ばかりだった」

山麓の村の者たちは、それを神の祟りだと恐れ、武器を持って襲撃した。

ほとんどは殺され、残った者たちはひっそりと山奥で身を潜めたのだという。

そしてシバは、静かに囁くように言った。

「僕たち兄弟は、その生き残りの子孫なんだ。

8/10
コメント(5)
  • 読みやすくてめっちゃ好き 話の内容が入ってきやすい

    2025/09/25/09:24
  • すっごく怖くて久しぶりにゾクゾクしました。

    2025/10/01/19:08
  • 久しぶりにゾクゾクしました。

    2025/10/01/19:08
  • ↑マジそれな、今まで読んだ中で1番最高だわ

    2025/10/05/17:45
  • ハゲ碓井みたいだな

    2025/12/20/09:22

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