俺らみたいなバイトの中にはな、
脱サラした中年や、金目当ての若者がよくいるんだけど、
それ以外にたまに気色悪い奴がいるんだよ。
俺はどんなやつかと興味津々で話を聞く。
これは昔社員さんから聞いたんだけどな。
ある条件じゃないと仕事しない若いバイトがいてさ、
仕事もできるしご家族やお寺さんからも評判はよかったんだとか
でもその条件ってのが気色悪くてさ。
先輩は心底軽蔑したように続けた。
『ご遺体が若い女性であること』
その言葉に少し嫌な雰囲気を感じた俺は
紛らわすためにコーヒーに口をつける。
先輩は俺の動揺を察したのか
少し冗談めかしく続けた。
まぁ本当かどうかはわからんけど、
社員さん曰く、力仕事なのもあるから
非力な自分には若い女性のご遺体くらいじゃないと
作業に手間取って迷惑をかけるからって
理由だったらしくてな、社員さんも悪い奴じゃないからと
条件通りに使ってたみたいなんだ。
俺は先輩の話になにか含みを感じ
ヘラヘラと笑って話す先輩に尋ねた。
それで、そのバイトの条件の本当の目的はなんだったんです?
俺の問いに先輩は少し黙って、
ぽつりぽつりと話始める。
そのバイトもな俺らと一緒で寺に泊まって
朝までご遺体の見張りやったり翌日の準備をしたり
してたんだけどな、なぜか自分一人で大丈夫ですって
社員さんをよく帰らせてたんだってさ。
まぁ作業自体一人で事足りるわけで、社員さんも
内心ラッキーって思って帰ってたんだけど、
あるとき少し問題が起こったんだ。」

























kowaidakedoomosiroi
先輩一言いいですか「キモ!!!!」