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呪い・祟り

真代さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

だるまさんがころんだ
短編 2025/06/03 20:33 7,218view
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中学生の頃の話。

学年が1つ上がり、新しいクラス、新しいクラスメイトを迎え、新しい生活の始まりに、ドキドキしつつも、ほんの少しだけワクワクしていたあの頃。

新しい教室に入った時、すぐ違和感を覚えた。

教室の隅の方。窓際の1番後ろ。

暖かい日差しの中に、明らかに不釣り合いな”ソレ”は居た。

_

___不気味な笑みを浮かべた、大きなダルマ。
洗濯機ほどの大きさだった。
とても異様な光景だった。

さらに、そんな光景に、私以外の誰一人として話題にすら挙げず、まるで気がついていないかのように振舞っているのが、より不気味に感じさせた。

新しいクラスに早く馴染みたかったし、みんなに変な目で見られたくないと、私も見て見ぬふりをすることにした。

*

*

新しいクラスにはすんなり馴染めて、楽しいクラスでの日常。

そんな何気ない毎日に、ずっとあのダルマがいる。

初めはどこか不気味で仕方なかった。

あの不気味な笑みをみると、心の底の方がザワザワする。そんな力を、あのダルマに感じていた。

しかし、慣れというのは怖いもので、1ヶ月経つ頃には、それすらも日常の一コマとなり、何も思わなくなっていた。

___そんなある日の事だった。

放課後、委員の仕事で遅くなっていた私は、塾の時間に間に合わないと、大急ぎで帰り支度をしていた。

急いでいたからか、うっかり気に入っていたシャーペンを落としてしまった。

シャーペンはコロコロと転がって行き、ダルマのすぐ目の前まで行ってしまった。

慣れてはいた。
でも、状況が悪い。暗くなり始めた教室に、ひとりきりだ。
あの不気味な笑みがこっちを見ているような気がして、正直怖かった。
それでも、シャーペンを拾いにダルマまで歩いた。

少し足早にダルマまでの距離を詰める。
背筋がヒリつく。
あと3歩程で、シャーペンに手が届く……

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コメント(4)
  • 面白かったです!(^^)

    2025/06/04/08:56
  • お面白かった

    2025/06/04/11:57
  • 後ろを見たくなくなった

    2025/06/05/13:27
  • 怖かったです

    2025/07/10/11:29

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