奇々怪々 お知らせ

真代さんによるにまつわる怖い話の投稿です

とある取材記録
長編 2025/05/01 04:55 3,644view
0

これは私の知人のS氏に回してもらったものです。

S氏はとある雑誌の記者をしていましたが、色々あって辞めたようで、その時使っていた取材道具の中の1つに、今回のボイスレコーダーがありました。

そのネタは雑誌に掲載されるはずでしたが、内容が内容だけにボツになった物です。

記事に書き起す前にボツになったので、ボイスレコーダーの音声を私が文字に起こしたものになります。

取材内容は社会問題になっている闇バイトについて。

個人情報も含みますので、ある程度ぼかして書き起こしていることをご容赦ください。

****************

S「▉▉月▉▉日午後1時▉▉分」

後で聞き返してわかりやすいように日付を言うS氏

S「今回はわざわざ来て頂いてありがとうございます」

取材相手 以下A「いえいえ、大丈夫です、」

S「顔色悪いようですが、大丈夫ですか?」

A「お気になさらず…」

S「そうですか、それでは早速始めましょう。あなたが経験した闇バイトについて詳しく教えてください。」

A「闇バイト…と言っていいのか分かりませんが、つい数ヶ月前の話です。」

A「スマホのゲームにハマっていて、それで課金がしたくて。居酒屋のバイトもしていたんですが、それじゃ足りなかったんです。」

S「それは相当ですね」

A「そうですよね。でもあの時はどうしても欲しいキャラがいて…それでたまたま求人を見つけたんです。色々な求人を見漁っていたので、どこで見つけたかあんまり覚えてないんですけど、変な求人だなと思ってすごく印象的でした。内容は、募集先の人の家でビデオを見るだけ。1本1万円とかで。」

S「マジですか?とんでもないですね」

A「はい。馬鹿ですよねほんと。そんな怪しい求人普通は誰も興味持ちませんけど、あの時は働きすぎで頭おかしくなってたんだと思います。言い訳ですけどね。それで、なんとなく書いてあった電話番号に電話をかけたんです。」

A「普通に出たんで驚きましたよ。電話先の相手はやけに愛想のいい兄ちゃんって感じで。なんだかほっとしたのを覚えてます。怖い人が出る気がしてたんで。もちろん怖い人が出てたらノコノコ家まで行ってませんけど。」

S「続けてください。」

A「そんで普通に日程を決めて、住所を教えてもらって、んでその日になってその住所に向かったんです。どこにでもある普通のアパートの一室でした。ピンポン鳴らすと電話で話した気のいいお兄さんが出てきて、またほっとしましたね。」

A「お兄さんは▉▉って名乗ってました。珍しい名前だったので忘れること無いななんて思ってました。中に入って雑談しました。ほんと優しい人で。ジュースも出してもらって、話してるうちに不安な気持ちとかなくなってました。いい仕事見つけたかも。なんて思ったりして」

S「雑談と言うとどういうお話でしたか?」

A「いや、ほんとたわいも無い感じで…なんで受けてくれたの?とか、でしたかね、怪しい感じのことは何も聞かれませんでした」

S「そうですか。今のところ闇バイトって感じじゃありませんね」

A「そうですよね…でもここからが変だったんです。じゃあビデオみてもらうねって、ビデオデッキ?って言うんですかね、DVDじゃない、昔のやつ。それをテレビの下の機械に入れて、早速ビデオが始まったんですが、それが怖かったんです」

1/3
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。