五分ぐらい続いたとき、私はそこにいるであろう幽霊に声をかけてみることにした。
「おーい、いるのか?」
バン♪
一つ、短く音が鳴った。私は確信した。これは、霊が私に返事をしたのだと。
「なにがしたいんだ?話せるなら、話してくれ」
音が鳴り止んだ。
おそらく、霊は喋ることができないのだろう。だから、扉を叩いて会話をするのだ。
「友達になりたいのか?」
バン♪
「ここに出てこいよ。」
無言
「いたずらをしに来たのか?」
バン♪
「扉、開けてもいいか?洗面室に出ようか?」
バンバンバンバン
「出て欲しいの?」
バンバン
「友達が…欲しいのか?」
バン♪
「分かった。今出る。」
バンバンバンバン
やはりそうだった。この音の主は、友達が欲しいだけだったのだ。怖がっていた数分前の私が恥ずかしい。
私はすぐに、扉を開けた。
「ありがとう!」
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子供じゃなくて巨人だった