私もその説にはまったく同意で、
名古屋に住んでいた頃の友達が、夢の中では次の転校先の大阪弁で喋っていたりする。
そもそも記憶なんてそんなものだ。
ある深夜、ワンルームの私の部屋。
知らない子がマットレスの隣に立っていた。
5歳くらい、可愛らしい栗毛でマントを着ている、どうやらフランス語をしゃべる男の子。
ほんとうに、見たことのない男の子。
「じゅれとるゔぇ」みたいなことを言われたので何だかわからず
「どうしたんですか大島さん?」と返してみると
「こじまだよ!」と答えてくれた。
こいつは信用できる、と判断できたので、少しだけ言葉を交わそうとした。
けれど、向こうはフランス語だし、こちらは日本語。
なので、紙とペンを使って、
絵だけで話してみることに。
そう、ある深夜、ワンルームの私の部屋。
知らない子がマットレスの隣に立っていた。
その子は近所のフランス料理専門店を絵で描いてみせて、
それから私はそこの常連になって、それから、
「じゅれとるゔぇ」がどんな意味なのかを、
今の恋人に教えてもらった。
「みつけたよ!」って意味らしい。
たぶんいつかまた私は、栗毛のあの子に会える。
そしていつかあの子は、アンジャッシュのファンになる。
この話は怖かったですか?
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この勢いでもっといろんな夜を見たいです