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不思議体験

栗饅頭の開きさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

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短編 2025/01/06 22:26 399view

私はほぼヒキニートのような学生生活を送っていたので夜中に起きて夜食のラーメンを食べようとしていると、玄関のチャイムがとんでもない勢いで鳴り響きました。「こんな時間に誰だよ」と思いながら玄関案で行くと「誰か!早く開けて!くぁwせdrftgyふじこlp!!」
と弟の声が聞こえたので鍵を開けると、涙と鼻水で顔面がぐちゃどろになった弟が飛び込んできました。訳が分からない私が子細を聞こうとすると、「いいからカギ閉めろ!早く!」
と異常なまでに何かを怖がっているような様子でまくし立ててきたのでとりあえず鍵をかけて弟を洗面所まで連れて行き顔を洗わせました。そして私と私が発狂していると勘違いして起きてきた母&祖母の3人で弟から改めて訳を訊きました。以下は弟の話。

「いつものように走ってコンビニまで行ってきてさ、その帰り道に横断歩道あるじゃん。あそこで一旦止まったんだ。そして後ろの方から『○○?○○だよな?』って俺に向けて何かを言っている男性の声が聞こえてきたんだ。
でも時間は午前1時、しかも人気の少ない場所で声に聞き覚えも無かったから不審者だと思って無視してランニングを続行したんだ。でもその声は走っても走っても遠ざかるどころか近づいてきて、ついには耳元で「○○だろ?」と声がするようになって口調も「○○なんだろ?」や「○○だよな?」といった質問口調から「○○だろ!」「お前は○○じゃ無いといけないんだ!」といった激しい口調に変わっていって。俺もう本当に怖くって、胃炎であと少しだったから全力で走って戻ってきたんだわ。」

その話を聞いた祖母は私と母に「お前たちは弟連れて寝室でねちょれ。」と言って私達が寝室に入るのを確認すると、そのまま外に出ていきました。
次の日、朝起きると祖母はいつもと変わらない笑顔で「昨日のはもう大丈夫、早く朝ご飯食べ。」とさらっと言っていました。気になった私が祖母に聞くと「ちょっとよくないのひっかけたみだいだね。それに…。」と言葉を切ったので続きを急かしました。すると祖母は私にしか聞こえないよう耳元で「昨日のあの話も、ずっと外の壁に引っ付いて聞いてたちゃ。話が終わって寝室に移動した時もずっとそれに着いていってた。」と言いました。
私は怖くなってその先は聞けませんでしたが、やはり気になって登校前に寝室の外壁を見に行ってみると微かにですが焼肉のような匂いが漂っていました。
ちなみに○○というのは私も弟も知らない言葉だったので調べたのですが、これと言ってわかりませんでした。

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関連タグ: #コンビニ#声
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