先生に丸めた教科書で叩かれた、ジョークの通じないヤツめ。
その次の日から鎖は学校を休み始めた、なんというか、興味の湧くものが見つかると平気で私生活を犠牲にするやつだ。
来週にはゴールデンウィークで俺のバイトも佳境に入る、バイトをしながらでも件の霊の調査は自分なりに出来るだろうと脳内プランニングを済ませた。
鎖が学校を休み初めて1週間程が経ち。
今日から俺もゴールデンウィークという事で我がバイト先であるホテルもかきいれ時を迎えていた。
朝から清掃に入るノルマの数にゲンナリしながら清掃用のバケツを片手に俺はホテルの中を駆けずり回る運びとなった。
従業員用エレベーター前のクリーニング用のカゴにお子様がお漏らしをしてしまった少し湿り気を感じるベッドパッドを丸めてぶち込んでいると先輩達がなにやら立ち話をしていた。
「昨日田辺さん2号棟の方行ったでしょ?また見ちゃったらしいわよ」
「あらやだもう、やっぱり2号棟はなにかあるのかしらね、あーやだやだ」
ゲゲゲの鬼太郎よろしく、俺のオカルトレーダーがピコンと反応した。
俺の頭には、朝治すのを渋った寝癖がピンと立っている。
「あ、あの……見ちゃったってなんですか??」
俺が会話に混ざるとお喋り好きのおばさんは嬉しそうに語り出した。
「そりゃもちろんこれよ〜これ」
おばさんAが手でお化けのポーズをとる、やはりビンゴ。
「もしかして…超でかいやつですか?」
「えー?でかい?」
おばさん二人の頭の上には明らかに疑問符が浮かんで見えた。
どうやら俺が見たあのクソデカ幽霊とは別の個体の話らしい。
「うちのホテルでは昔から有名なのよ〜2号棟の方はよく出るって…ねー?」
























けっこうこわかったです。
さすがに44Pもあると途中で挫折しました。
ぜひ今度5Pくらいの短縮版を書いてください。
怖くはない。だが悪くはない。
しんれいかいきみすてりーふうの、とあるぼうけんたん、ちょうへん。
主人公が俺っ娘だとは、ある一節まできがつかなかった 。
いつも空いている席の正体に続く、二作品目読ませていただきました。ジャンルとしては、心霊というより田舎・伝承系でしょうか。
師匠シリーズ、なつのさんシリーズのように登場人物に統一性があり、続編小説を読んでいるようでとても面白いし、なるほど、と思える話でした。次の話も楽しみにしています。
一作品目の話と、こちらの話は、朗読させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
俺は高2なのに1コ上の石野さん大学生なんです?