しばらくそわそわしていると石野さんがスマホをポケットにしまって窓際に立った。
俺が見てしまった方向と同じ方向を向いている。
しばらくして石野さんは俺に向けて「ちょっと来て」と手招きした。
俺はそれに従って石野さんの隣りに立ってもう一度アレに視線を向けた。
「ねぇ渡辺さん…あれ……見えてる?」
石野さんはアレを指さす。
正しく俺が先程びっくらこいた対象の事である。
「……はい…見えてます」
2人でアレを見ながら話す事が出来る。
それはつまり。
「という事は…石野さんにも見えてるんですか」
石野さんはただ黙って頷いた。
そんな俺らの会話を聞いていたパートのおばやん2人が慌てて食いついてくる。
「え〜ちょっとやだなになに…2人には何が見えてるのよ〜」
「やだもしかして2人とも見える人なの〜?」
俺はおばやん2人の事を無視して続けた。
「その…なんで……あんなに大きいんでしょうか?」
石野さんは少し黙ってからポツリポツリと続けた。
「元々はあんなにデカくなかった」
この話は怖かったですか?
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けっこうこわかったです。
さすがに44Pもあると途中で挫折しました。
ぜひ今度5Pくらいの短縮版を書いてください。
怖くはない。だが悪くはない。
しんれいかいきみすてりーふうの、とあるぼうけんたん、ちょうへん。
主人公が俺っ娘だとは、ある一節まできがつかなかった 。
いつも空いている席の正体に続く、二作品目読ませていただきました。ジャンルとしては、心霊というより田舎・伝承系でしょうか。
師匠シリーズ、なつのさんシリーズのように登場人物に統一性があり、続編小説を読んでいるようでとても面白いし、なるほど、と思える話でした。次の話も楽しみにしています。
一作品目の話と、こちらの話は、朗読させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
俺は高2なのに1コ上の石野さん大学生なんです?