昨日の夜、僕は殺し屋でした
投稿者:rark (33)
短編
2024/11/22
20:14
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「お前がやった…!お前がやったんだぁ…!昨日も…!一昨日も…!全部お前がやったんだぁ…」
そしてそいつは不気味な笑顔を浮かべてこう言う。
「世界の知らない誰かが死んでも…お前は気づかないだろうなぁ…!」
ニタァと開いた口は裂けているようにも見える。
そしてそいつは、滑り落ちるようにして地面に倒れ込んだ。考えないようにしていた。考えないようにしていたがそれでも…。
(…?)
コツ…コツ…
足音が近づいてくる。気配を感じ、振り返る。
そこには、金属バットを振りかぶる、僕の姿があった…。
「おまえを殺せばぁ!おまえを殺せばァァァ!」
ガンッ…!!
後頭部に衝撃が走る…。
目が覚める。呼吸はまだ荒い。
「ハァ…!ハァ…!」
息は荒い。
(本当に夢なのか?それとも俺は本当に人を…)
一度落ち着くために、洗面台へ向かい、顔を洗う。蛇口をひねる。顔をあげる。
「……」
洗面台の鏡に映る自分は、ひどく冷たい目をしていた…。
(終)
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