浴室の怪異

店員には一瞥された気がしますが、何か言われることもなく、タオルと髪ゴムを購入し、その場で大学の友達に連絡しました。

気が動転していて文章が上手く作れず、友達は訳がわからない状態だったと思いますが、とりあえず今日は友達の家に泊まらせてもらえることになりました。

気の優しい友達は根気強く私の話を聞いてくれて、警察に連絡して不法侵入の形跡がないか調べてもらおう、何か霊的なことであればお祓いをお願いしよう、など具体的な方策を考えてくれました。

友達の家で少し落ち着いてきましたが、朝まで眠ることはできませんでした。
次の日私は大学の講義を休み、交番で事情を話し、警察の事情聴取を受けつつ、警官と共に家に戻りました。

交番の警官以外にも警察署から応援の警官が多く訪れ大変な騒ぎでしたが、家の様子は特に変わったところはなく、玄関の施錠が壊されたり、窓からの侵入の形跡もありませんでした。
一応見回りを強化しておきます、と言ってくれましたが、一部の警官は私の虚言ではないかと少し疑っている感じもしました。

この後、私は一旦実家に帰り、母に付き添われて引っ越しの手続きをしてきました。荷物の運び出しも丸一日、母に付き添ってもらい、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
母には、誰かが家に入ってきた、防犯の面で怖いから引っ越したいと話しています。

お祓いも実家の近くの神主さんにお願いして形式的にやってもらいましたが、厄除け程度のおお祓いで、特に霊が憑いているなどの具体的なお話しは聞けませんでした。

私が何をしたと言うのでしょうか？
特に心霊スポットに行ったり、何か呪われるようなおまじないをした覚えはありません。
とにかく、日常生活で突然浴室に現れたのです。
皆様も浴室で1人で髪を洗うときは本当に気をつけてください。
私はこの体験以降、極力自宅の浴室は使用せず、スーパー銭湯やジムのシャワー室を利用するようにしています。