熱中症
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/08/02
07:33
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周りはこれだけ空いているというのに、、
いや、待てよ、、もしかしたら何か盗もうと思ってるのか?
俺は傍らに置いていたカバンを膝上に置き直すと、女から少し離れて座る。
それからたまにチラチラと女に視線をやったが、彼女はただじっとうつむいたまま座っているだけだった。
※※※※※※※※※※
やがて駅に着くと地上に上がった。
それからボンヤリ明かりを灯す街灯を頼りに、両脇にブロック塀の迫る暗い路地をヒタヒタ歩いていると、
背後から奇妙な音が聴こえてくる。
カラン、カラン、カラン、、、
何だろう?と思い何気に肩越しに振り向いた。
100メートルほど後方をグレーのスーツ姿で白いマスクの男が歩いている。
ふらふらと覚束ない足取りで、
片手に持った鉄パイプをアスファルトで引摺りながら、、、
カラン、カラン、カラン、、、
何度となく曲がり角を曲がって進むのだが、それでも男は後方を付いてくる。
しかもどうやら2つの目を大きく見開き俺を睨みつけ、早足で近づいてきていた。
徐々に二人の距離は狭まってきている。
この話は怖かったですか?
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嫌ー!
コメントありがとうございます
━ねこじろう
臨場感ありますね。
,ありがとうございます
━ねこじろう
応援してます。
ありがとうございます
━ねこじろう