かぷせるほてる
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/07/16
16:23
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「分かった、分かったから、
来ないでくれ、頼む、来ないでくれ」
必死に叫びながら私は後方に走り出す。
そしてしばらく歩道を走り右手にある階段を上りだし、ふと背後を振り向いた途端、背筋に冷たいものが突き抜けた。
梶原がまるで犬のように四つ足で階段を上ってきている。
うわあああ!
私は思い切り悲鳴をあげ、全力で階段を駆け上り出した。
※※※※※※※※※※
そこで目が醒めた。
心臓の激しい鼓動をのど裏に感じる。
浴衣の襟元が汗で濡れているのが分かった。
かなり魘されていたようで、シーツがくしゃくしゃになっている。
傍らのルームライトを点けて室内時計を確認してみた。
2時18分。
─まだこんな時間か、、、
私はホッと一息つきルームライトを消すと、再び横になった。
その直後のことだ。
パサッ、、、パサッ、、、パサッ、、、
床上をスリッパを擦らせて歩く音が聴こえる。
音は徐々に私のところに近づいてきていた。
そして終いにそれは私の部屋入口前辺りで途絶える。
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さすが、という内容でした。
面白かったです。
とく
お褒めの言葉、ありがとうございます
─ねこじろう
読みごたえ、ありました。
ありがとうございます
─ねこじろう
1ページ目の「そのビジネスホテルは駅のすぐそばだったから…」はカプセルホテルの間違いかと思います。
この話では駅前のビジネスホテルの一部フロアをカプセルとし、他のフロアは大浴場及びシングルダブルの一般のビジネスホテルフロアという設定にしたのですが。
━ねこじろう
「微唾みの泉」とは何でしょうか
知識不足ですいません..