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呪い・祟り

ねこじろうさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

かぷせるほてる
長編 2024/07/16 16:23 12,450view
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入口でスリッパを脱いで、四つん這いで奥まで進む。

天井にはテレビも設置されていて、寝たままで観ることもできる。

ただやはり少々の圧迫感は否めない。

入口にはプライバシーを考慮してか、上下に開閉できるロールスクリーンが付けられている。

ただ私は若干閉所恐怖症ぎみなので、ロールスクリーンは閉じずにルームライトを消した。

まだ時間が早かったからか周囲から寝息やいびきなどは聞こえてこなくて、いつの間にか私は微睡みの泉に嵌まっていく。

※※※※※※※※※※

 奇妙な夢を見た。 

視界に広がるのはやけにセピア色で虚ろな光景だ。

ふと見上げると、空には不穏な鰯雲が一面に広がっている。

私は何故か早足でどこかの交差点を歩いていた。

すると不意に後ろから声をかけられる。

聴き慣れた声。

―梶原だ!

そう思い振り向くと、数メートル先にはやはり彼が立っている。

ただ何か変だ。

私は改めて梶原の顔を見て全身が総毛立つ。

白いワイシャツにスラックス姿の彼の額から上の頭頂部はぱかりと左右に割れており、中からは薄く血に染まる脳みそが見え隠れしていた。

そんな状態だというのに、梶原は薄笑いを浮かべ足を引き摺りながらよろよろ私に近づいてくる 。 

「黒田さーん、本当に本当にごめんなさあい
僕もう明日は絶対にミスしませんから、どうか許してください」

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コメント(6)
  • さすが、という内容でした。
    面白かったです。

    とく

    2024/07/17/11:32
  • お褒めの言葉、ありがとうございます
    ─ねこじろう

    2024/07/18/12:55
  • 読みごたえ、ありました。

    2024/07/18/14:12
  • ありがとうございます
    ─ねこじろう

    2024/07/19/11:52
  • 1ページ目の「そのビジネスホテルは駅のすぐそばだったから…」はカプセルホテルの間違いかと思います。

    2024/07/29/07:40
  • この話では駅前のビジネスホテルの一部フロアをカプセルとし、他のフロアは大浴場及びシングルダブルの一般のビジネスホテルフロアという設定にしたのですが。
    ━ねこじろう

    2024/08/17/14:53

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